ポリオは、ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。成人が感染することもありますが、乳幼児がかかることが多い病気です。
ポリオウイルスに感染すると手や足に麻痺があらわれることがあります。
ポリオウイルスに感染しても、多くの場合、病気としての明らかな症状はあらわれずに、知らない間に免疫ができます。
しかし、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、主に手や足に麻痺があらわれ、その麻痺が一生残ってしまうことがあります。
麻痺の進行を止めたり、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。(厚生省から抜粋)
「生ワクチン」は、ポリオウイルスの病原性を弱めてつくったものです。ポリオに感染したときとほぼ同様の仕組みで強い免疫が出来ます。免疫をつける力が優れている一方で、まれにポリオにかかったときと同じ症状が出ることがあります。その他、麻しん(はしか)や風しん(三日ばしか)のワクチン、結核のBCGが生ワクチンです。
「不活化ワクチン」は、ポリオウイルスを不活化し(=殺し)、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して病原性を無くしてつくったものです。ウイルスとしての働きはないので、ポリオと同様の症状が出るという副反応はありません(ただし、発熱など、不活化ワクチンでも副反応が生じることがあります。)。その他、百日せきや日本脳炎のワクチンが不活化ワクチンです。
接種方法についてはこちらをご覧ください。
生後3ヶ月~90ヶ月に至るまでの間にある者
第一期初回接種:生後3ヶ月から生後12ヶ月に達するまでの期間
1期初回接種:20日以上(※)間隔をあけて3回皮下接種
※一定期間(3年程度)経過後は、20日から56日までの間隔をおいて接種することとする予定
追加接種について
接種方法:初回接種終了後6ヶ月以上の間隔をあけて、0.5mlを1回皮下接種
対象年齡:3ヶ月~90ヶ月に至るまでの間にある者
※追加接種とは不活化ポリオワクチン、経口生ポリオワクチンを問わず、ポリオワクチンでの4回目の接種をいいます。